告知

「TSとTGを支える人々の会催し(1998年12月23日)
「ビデオ上映会&シンポジウム」(一般公開)


  第50回「TSとTGを支える人々の会」催し ビデオ上映会&シンポジウム/公開                        ビデオ上映「 We are Transgenders. 」              公開シンポジウム「トランスジェンダーのQOLを考える」       第7回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭コンテストでグランプリを受賞した、ビ デオドキュメンタリー「 We are Transgenders. 〜性別を超え、自分らしく生きる !〜」(1998年・85分)は、大阪や東京に暮らす多様なトランスジェンダーたちを 描いています。トランスジェンダーが直面する多くの深刻な社会問題を照らし出す 一方、「性の二元制社会」の矛盾がユーモラスに描写され、思わず、にやりとさせ られる場面も。既成の「性別」の概念をくつがえす、目からウロコが落ちる内容で す。  今回はこのビデオの公開上映会と、「トランスジェンダーのQOL(Quality of Life, 生活の質)を考える」をテーマにシンポジウムを開催します。埼玉医科大学 を受診した性同一性障害者の問診結果からは、定職に就いている人は2人に1人、 自殺・自傷行為の経験者が4人に1人という厳しい現実が浮かび上がってきます。 社会的な生き難さを軽減する上で、有効な手立ては? 医療やカウンセリングを始 め、美容やボイス・トレーニング、自助支援グループ活動など、サポートの実践報 告を交えながら、探っていきましょう。     〈第一部〉12:00〜13:30  ビデオ上映「 We are Transgenders. 」     〈第二部〉13:45〜16:45  シンポジウム「トランスジェンダーのQOLを考える」             ※話し手やテーマ、発表順は、都合により変更される場合があります。 「トランスジェンダーを取り巻く状況」  尾川ルルさん(映像作家)&KAZZ・ヤスダさん(小規模人材教育機関主催) 「埼玉医科大学を受診した性同一性障害者182名の分析」  高松亜子さん(埼玉医科大学医療センター形成外科助手)  「性同一性障害者のQOLの向上に精神科医の果たす役割」  針間克己さん(精神科医) 「トランスジェンダーにナチュラルメイクを教えた体験から」  かづきれいこさん(フェイスプランナー)  「楽になろうよ−自助支援グループ活動報告」  森野ほのほ(「TSとTGを支える人々の会」主宰)ほか                 司会:大島寿美子さん(ジャパンタイムズ記者)       当事者・家族・パートナーの方々へ…                      今回の催しは、マスコミの取材を含む一般公開の催しです。参加者のプライバシ ーについては会としてできる限りの配慮は致しますが、皆様におきましても各自一 層のご注意をされた上でご来場ください。     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      日時: 1998年12月23日(水)祝日 開場11:30 開演12:00〜16:45)    主催: TSとTGを支える人々の会 協力:FTM日本             会場: 東京ウィメンズプラザ・ホール(定員220名)                 東京都渋谷区神宮前5-53-67地下鉄表参道B2出口より徒歩7分      03-5467-1711(場所の問い合わせ以外はしないで下さい)      参加費:1500円(資料代込み/カンパ歓迎!)       シンポジウムからの参加は1000円                    問合わせ・連絡先:〒123-0845 東京都足立区足立西郵便局留 FTM日本気付                         「TSとTGを支える人々の会」     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「TSとTGを支える人々の会」(Trans-Net Japan)とは  埼玉医科大学倫理委員会の答申発表をきっかけに、日本国内に性同一性障害のた めの自助支援グループがないのはおかしいという思いから発足しました。1996年8 月から、学習会や体験交流会、家族会などを行なってきました。普段の活動は、プ ライバシーへの配慮から参加者やその家族、パートナー、支援者(医療関係者、カ ウンセラーなど)に対象を限定し、その参加者は98年10月までに約450人(公開時 を除く)にのぼっています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ○取材を希望するマスコミ関係者の方は必ず事前の申し込みをお願いいたします(  事前のご連絡がない場合、取材をお断わりする可能性があります)。また、客席  やロビー、会場周辺などでの参加者に対する取材、撮影などはご遠慮ください。   ○一般の方は予約は必要ありません。                     ○取材申し込みをされた方以外は、会場へのカメラ、ビデオカメラ、テープレコー  ダーの持込みは禁止とさせていただきます。                  ○他人に迷惑をかけるような言動をする方には、退場をお願いする場合があります。
○映画上映開始後の入場はほかの参加者の鑑賞を妨げます。できるだけお早めにご
 来場ください。正午から夕方までのプログラムとなりますので、昼食を済ませて
 お集まりください。
   
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〈話し手紹介〉(五十音順)
   
★尾川ルル(おがわ)さん……映像作家。大阪のTV番組制作会社に勤務。学生時代
 に8ミリ映画製作などをしていたが、社会人になってからの自主映画製作は今回、
 監督した「 We are Transgenders. 」が初めて。「男らしさ」を押し付けられる
 性の2分化社会が嫌で、次第に「男でもない、女でもない」存在でいたいと願う
 ようになる。今後の活動としては、メンズリブ、フェミニズムと連動した形で、
 性的マイノリティのリベレーションをしていきたいと思っている。
   
★かづきれいこさん……1952年大阪生まれ。30歳の時、心臓の手術をし、子供の頃
 からの悩みだった冬の赤ら顔から解放され、好きな化粧で世の中の役に立とうと
 心機一転、美容学校に通い始める。様々な年代の女性の顔の悩みにふれ、かづき
 流メイク法を編み出す。92年から、女子少年院や特別養護老人ホームで、メイク
 セラピーのボランティアを行なう。95年、渡英、イギリス赤十字でカモフラージ
 ュ・メイクを学び、顔に傷やケロイドのある人のためのリハビリメイクも研究し
 始める。現在、朝日カルチャーセンターなど計12ヵ所でメイクを教えている。96
 年12月より、小会の依頼でトランスジェンダーを対象にナチュラルメイクを教え
 るようになり、98年7月より「ユニセックス・メイク教室」を開いている。著書
 に『私を元気にするメイク』『解決!悩みに答えるメイク』(ともに筑摩書房)
 がある。
   
★KAZZ・ヤスダさん……セクシャルマイノリティ一般の立場からTSとTGを
 支援。小規模人材教育機関主催。
   
★高松亜子(たかまつ・あこ)さん……1988年久留米大学医学部卒と同時に同形成
 外科へ入局。慶応大学形成外科助手を経て、92年埼玉医科大学総合医療センター
 助手となり、現在に至る。日本形成外科学会認定医。マイクロサージャリー、形
 成外科一般の臨床に関わり、97年、同大原科孝雄教授とともにハリーベンジャミ
 ン国際性同一性障害学会に参加。それ以降、性同一性障害の治療にたずさわるよ
 うになった。埼玉医科大学ジェンダークリニック委員。
   
★針間克己(はりま・かつき)さん……東京大学医学部卒。東京大学医学部大学院
 博士課程修了。医学博士。日本性科学会幹事。専攻/精神医学、性心理障害。精
 神科全般の臨床に携わる一方、性同一性障害の診断、治療も行なっている。
   
★森野(もりの)ほのほ……1960年生まれ。96年8月より、「TSとTGを支える人々
 の会」を、数人の協力者の力添えで始めた。フリーライター。
   
〈司会〉
★大島寿美子(おおしま・すみこ)さん……1964年生まれ。87年、国立千葉大学理
 学部生物学科卒業。89年、国立千葉大学大学院理学研究科生物学専攻修了。同年、
 共同通信入社。95年、共同通信退社。フルブライト奨学生として、マサチューセ
 ッツ工科大学(MIT)Knight Sience Journalism Followshipsにとて特別研究員。
 97年、同フェローシップ修了。同年、ジャパンタイムズ社入社。主に科学、医療
 などを担当する。米国のトランスジェンダー事情について、「『性別』の境界を
 越える」(『AERA』97年6月9日号掲載)を執筆。
   
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
トランスジェンダーとは
 広義には、自分の身体の性別やそれに属する社会的、文化的性別に対して何らか
 の違和感や不快感を感じている人。(狭義では、その中でも、反対の性での生活
 もしくは、既存の性役割にとらわれない形での生活を望み、性転換手術までは望
 まない人)。                    
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




[ホーム][活動報告]